学内におけるAEDを使った新しい心肺蘇生法について

最近日常でも、「AED(自動体外式除細動器)」という言葉や実物を見聞きする機会が増えてきました。
日本国内の学校3万校以上には各校で最低1台のAEDが設定されています。これは、平成16年の一般市民がAEDを使えるようになり、これに伴って駅や学校、体育館などの公共の場におけるAED設置が増えてきたからです。しかし、AEDを設置するだけでは不十分なのです。もし倒れた人がいて、AEDをとりにいったとします。AEDが到着するまでの間、何もしなくて良いのでしょうか?、AEDは「魔法の箱」ではありません。
AEDが近くに無ければ、何もすることは無いのでしょうか?AEDと組み合わせて行うべきこと、それが「心肺蘇生法:CPR」です。
CPRとは、「心肺蘇生法(しんぱいそせいほう)」という意味で、心臓、肺、そして脈を蘇生しましょうという言葉の略です。さらにこの中にはAEDをしようすることが含まれています。

「AEDさえあれば全ての命を救う事ができる」というわけではありません。でも、もしAEDがない場合にはどうすべきでしょうか?
それは、まず心肺蘇生法に着手することです。

心肺蘇生は難しいもの、医療の専門家がするもの、と思っていませんか?そんなことはありません。
先日も小学校6年生の男児が電話の指示をうけて父親を救命した事が報告されています。子供でも人の命を救うことができるのです。

皆さんは「ドクターや救急救命士よりも早く出来ること」があるのです。

実際に平成21年には1000人以上の一般人がAEDを使って人を救おうと試みました。このうち、48%の人が心拍を再開したと報告されています。
このように一般市民による心肺蘇生とAEDの使用は、突然倒れた人に対して最も有効な応急処置なのです。
1年間に11万2千人以上の人が「突然の心停止」に陥るといわれています。これらの人すべてに早期の心肺蘇生法(CPR)とAEDが行わなければ半数以上の6万人が救命されるのです。
しかし、まだまだ日本全体では応急手当を自信もって出来る人は決して多くありません。
わたしたちは、義務教育である小学生、中学生の中で一人でも多くの「命を助ける」ためにこの心肺蘇生法を広めていくことであなたの愛する人が危機に陥ったときに対応できる人を育てたいと思っています。

学校内でのBLS教育の現状は?

平成14年に小中高等学校の学習指導要綱が改訂され、CPR教育が中・高において盛り込まれましたが、AEDが全学校に普及した東京都の学校でさえ全体の12%強しか生徒に対してCPR教育は実施されていません。
厚生労働省科学研究丸川班の平成19年の研究で、私たちが東京・神奈川・埼玉・千葉の4都県で現状を分析した結果を示します。アンケート実施した7424学校の教員から回答881校(11.9%)から頂きました。